先日、投開票された千葉7区補選選挙。小沢体制が始動して最初の試金石であった。
メール問題の後処理でのごたごたで、追及ムードから一転、窮地に陥っていた民主党。前原前代表が辞任した後、代表選を制した小沢氏。今回の勝利には、新代表へのご祝儀相場という面が確かにあるだろう。また、与党が武部氏や小泉チルドレンを無節操に投入するなど、無様な選挙戦を見せたこともあろう。本当に、住民をバカにするにもほどがある。マンション構造擬装事件や狂牛病問題などなど。全てに共通する背景には、国民を見下す態度がありはしないか。確かに、昨年の衆院選での自民党圧勝を見れば、自民党が慢心するのも分からないではない。その慢心は、国民の不利益となって降り注ぐ。しっかりとその慢心を改めさせる必要がある。
また、民主党は民主党で慢心せずに勝って兜の緒を締めるべし。この数年で、政治に対して積極的に働きかける人が増えているように思う。それぞれに身に迫った危機感があるからだろうか。そういう時代では、イデオロギーなどはどうでも良い。税金をどのように使うのか。より良い使い方をする方に、国民の支持は集まる。ただそれだけのこと。様々なしがらみの中で、自民党が利権バラまきを止められないことに、国民は苛立ちを覚えている。小沢代表が「最後のチャンス」をつかみ取るには、利権構造の解消がしかと実現すると、強いメッセージを放つこと。
特に、若い世代に対してもっと強いメッセージを。千葉補選でも、20代の若者は圧倒的に自民党支持だったという。国が膨大な借金を抱えているというが、それを返していくのは誰か。人生の坂を下りかかっている者ではない。彼らが怠惰の中に積み上げていった膨大な負の遺産を返すのは、人生の坂を登り始めた我々なのだから。登った先が断崖絶壁とならぬよう、本気で利権構造を変えていかないと。